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東寺五重塔の初層内部を視て感動‼

2024.12.01

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以前に五重塔の「心柱」のお話をしましたが、只今、東寺の五重塔・金堂・講堂の内部特別公開をしていることがわかり、何としても五重塔の心柱の足元の様子が一度見たくて、先日、他用もあって一人京都に行き、じっくりと見学してきました。

内部はなかなか視る機会は無いので、この目で初めて初層の内部をじっくり視ることが出来てとても感動しました。

 

 

1番この目で視たかった最下部

その「心柱」は、一辺が80㎝~90㎝くらいの、思っていたよりも大きな四角形で、もう古くてはっきりは視えませんでしたが、色鮮やかであったろう壁画のようなものが描かれていました。

「心柱」の四隅にはいわゆる「几帳面」が付けてあり、とても重厚感にあふれ、その名の通りこの五重塔の心臓部としての存在を象徴していました。

1番この目で視たかった最下部の状態は、2m程度の大きな四角い礎石がどっしりと中心に座り(礎石の上部全体は5㎝程度顔を出して、大部分は深く土に埋まっている状態でしたが)、その真ん中に「心柱」よりわずかに大きな四角い窪み(穴)が開いており、その窪み(穴)に「心柱の最下部周囲」が接するか接しないかくらいのすきまが確認でき、高さも「心柱の底」が、礎石の四角い窪み(穴)の上部よりわずか数センチ下がって吊り下がっているように見えました。

その窪み(穴)の中は暗くてはっきりは視えませんでしたが、明らかに「心柱の底」は礎石に着かずに宙づり状態に浮いている様子が確認できて感激しました。

 

 

歴史上1度も地震で倒れた記録が残っていない

目の当たりにしたこの状況こそが、多分、地震で五重塔が大きく揺れると、「この宙づりの心柱の最下部」が、周りの礎石にゴツンゴツンと当たって止まり、次にその「心柱」に各階層の屋根組みが微妙に時間をずらしながら、またゴツンゴツンと接触して地震の揺れを順番に吸収し減衰していくという「制震理論」を推測することが出来ました。

(前回もお話ししたように、5階層の屋根組みはバラバラに上に行くほど小さく出来ており、それぞれの屋根組み階層は結合することなく、「積み木」のようにただ順番に上に載せて置いてあるだけの構造です。)

そして、なるほどこれが、全国約80棟残っている五重塔が、歴史上1度も地震で倒れた記録が残っていないという「不倒」の神髄(正体)かと、改めて先人棟梁の智慧と技術の凄さに感動しました。(写真撮影禁止で、皆様にビジュアルでお見せ出来ないのが残念ですが・・)

 

 

他にも、流石に全国一の高さ(55m)を誇る五重塔のその圧倒的なスケール(迫力)と、金堂や講堂に置かれた数々の国宝級の仏像群にもこの目でじっくりと触れることが出来て、感動と充実した思いで東寺を後にすることが出来ました。感謝です。どうぞ、皆様もこうした日本の宝物に積極的に触れてみられたらいかがでしょうか。

また次回をお楽しみに乞うご期待です。

 

(一社)しまね古民家倶楽部

理事長  安 達 盛 二

 

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